みなさんこんにちは、気ぶりの爺さま(@fujiko_comic)です。
本記事では、藤子・F・不二雄先生のSF短編漫画「征地球論」のあらすじ、ネタバレを詳しくご紹介していきます。
また記事の最後では、「征地球論」を収録するSF短編集についても一覧で解説していきます。
- 【ネタバレあり】「征地球論」のあらすじ
- 「征地球論」を収録するSF短編集一覧
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【ネタバレあり】「征地球論」のあらすじ
宇宙空間に漂うとある惑星で、単眼の宇宙人たちが会議を行っていた。その議題は、長年に渡って彼らが監視してきた地球を征服すべきか放置すべきかというものだった。
今すぐ軍隊を結成して、地球人を滅ぼすべきだと主張するセムール議員。地球侵略はたやすいが、多額の予算がかかるため慎重になるべきだと反対するムイ議員。議場に集まった宇宙人たちの意見はなかなかまとまらず、やがて喧嘩を始めてしまう。
そこで彼らはテレパシー能力を使って自分たちの意見をまとめ、必要最小限の人数の議員だけで話し合いを進めることにした。その結果、宇宙人たちの意見は以下の4つにまとまった。
その一、問答無用でさっさと地球を侵略すべきという案。
その二、地球人の文明がこれ以上進歩するようなら危険な存在になる前に彼らを討つべきだという案。
その三、地球人が自滅するのを待ってから侵略すれば良いという案。
その四、地球にこだわらず他の惑星を探すべきだという案。
議長は4つのプランの中から最善の答えを導き出すため、一人の宇宙人が持って帰ってきた地球探査データを皆で見ることを提案した。そのデータは、多くの地球人の中から無作為に選んだとある日本人青年の行動を記録した映像だった。
真面目そうな青年は不良仲間と集まり、川岸でタバコを吸って咳き込み始めた。人体にとって有害な毒物を自ら好んで摂取しようとする青年を見て、やはり地球人には自滅傾向があるのだと騒ぎだす宇宙人たち。
やがて青年は、不良仲間たちと別れて自宅に戻った。テレビと呼ばれる四角い箱を長時間黙って見続けている父親。平等な社会の実現を目指しながら、受験戦争に勝たせるために子孫に過酷な学習を強いている母親。
青年の自宅内で繰り広げられている地球人の行動は、宇宙人たちにとって全く理解しがたいものだった。
外出した父親は、宝くじや競馬新聞を購入した後に、集まった友人たちと麻雀を始めた。そのどれもが、特定の参加者が金を出し合って少数の金持ちを生み出すための文化だ。自ら不平等を作り出そうとしている地球人の行動は、宇宙人たちにとって意味不明なものにしか見えなかった。
その後、勉強が嫌になって寝転んでいた青年は、母親との口論の末に家を飛び出してしまう。青年は好意を寄せている少女の家に遊びに行くが、「お客さんが来ている」と言われ追い返された。
帰り際、窓から室内の様子をうかがった青年の目に、少女が別の男性と楽しそうに話している光景が映り、青年は自暴自棄の状態になる。
青年は再び不良仲間たちの所に行き、盗んだ車で無免許運転を始めた。すると、青年たちの乗っている車がパトカーに追跡され始め、暴走運転の末に大型トラックと正面衝突して全員死亡してしまう。
青年を調査していた宇宙人は、地球人の体の構造を探るために、高度な技術を駆使して青年を生き返らせてやることにした。病院で息を吹き返した青年は、両親たちと涙を流して抱き合いながら再会を喜ぶ。
青年を邪険に扱っていた少女も、花束を持ってお見舞いに訪れ、涙を流して彼の蘇生を祝福している。さっきまで激しく憎み合っていた地球人たちが突然仲良くなった光景を見て、宇宙人たちはあぜんとしてしまう。
地球人は目から妙な水を流せば、どんな問題もうやむやに出来るらしい。調査すればするほど奇妙な点ばかりが目立つ地球人の生態観察は、宇宙人たちにとって非常に疲れる作業だった。
宇宙人たちはもう少しだけ地球侵略の結論を先送りすることで合意し、長丁場の議会を解散するのだった。
「征地球論」を収録するSF短編集一覧
藤子・F・不二雄先生のSF短編作品は作成された年代がバラバラとなっていることから、合計22冊ものSF短編集が書籍化されています。
ここでは、「征地球論」が収録されたSF短編集を一覧でご紹介します。
- 藤子不二雄SF短編傑作劇場 SFシアター(サンコミックス/朝日ソノラマ)
- 藤子・F・不二雄 SF全短篇 3巻(中公愛蔵版/中央公論社)
- 少年SF短篇 3巻(藤子不二雄ランド/中央公論社)
- 藤子・F・不二雄SF短篇集 4巻(中公文庫コミック版/中央公論社)
- 藤子・F・不二雄SF短編集PERFECT版 6巻(小学館)
- 藤子・F・不二雄SF短編集 7巻(My First BIG/小学館)
- 少年SF短編 3巻(藤子・F・不二雄大全集/小学館)
上記のように「征地球論」は複数のSF短編集に収録されているため、「征地球論」を読みたくても、どの書籍がオススメなのか分からない方もいらっしゃると思います。
結論を言うと、「征地球論」だけに限らず藤子先生のSF短編集を読むなら、すべてのSF短編112作品が収録された完全版書籍『藤子・F・不二雄SF短編集PERFECT版』の購入をオススメします。
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- いけにえ
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- コマーさる
- 絶滅の島(サイレント版)
- 超兵器ガ壱号(超兵器ガ壱號)
- クレオパトラだぞ
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