みなさんこんにちは、気ぶりの爺さま(@fujiko_comic)です。
藤子・F・不二雄先生のSF短編集の中に、ある平凡なサラリーマンが突然超人の力を手に入れてしまう「カイケツ小池さん」という作品があります。
この記事では、そんな「カイケツ小池さん」のあらすじやネタバレ、考察などを詳しくご紹介していきます。
また、あの有名な「デスノート」とのストーリーの類似点に関しても解説しています。
記事の後半では、「カイケツ小池さん」など多数の短編漫画を収録する『藤子・F・不二雄SF短編集』を数百円の格安価格で購入する方法もご紹介していきます。
- 【ネタバレあり】「カイケツ小池さん」のあらすじ
- 「カイケツ小池さん」を実際に読んだ感想・考察
- Twitterでの「カイケツ小池さん」の感想・考察
- 「カイケツ小池さん」をはじめとするSF短編集をお得に読む方法
この記事の信頼性
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「カイケツ小池さん」の登場人物を紹介
まずは簡単に「カイケツ小池さん」の登場人物をご紹介していきます。
登場人物①:小池
本作の主人公。
どこにでもいるようなサラリーマンだが、世の中の不正や腐敗に憤慨し続ける正義感を持っている。
しかし、世の中の不正を正すためなら仕事もそっちのけで抗議の手紙を書いたり、突然大声で怒りだすなど、社会性のなさもあり。周囲からは「正義屋」というあだ名で疎まれている。
登場人物②:タバコ屋の老婆
小池がよく通っているタバコ屋の老婆。
よく小池の話し相手になっていたが、小池の癪に障ってしまったことから、超能力で殺されてしまう。
登場人物③:課長(上司)
小池が働く会社の課長(上司)。
真面目に働いていない小池に対し、いつも嫌味を言っていた。小池が辞表を提出し、会社を辞めるときに超能力で殺されてしまう。
登場人物④:富士野雪子
小池の憧れの女性。
痴漢に襲われているところを小池が間接的に助けたことから、交友関係が始まる。小池が超能力で富士野さんの着替えをのぞいていた際に、父親とのおかしな関係が発覚する。
登場人物⑤:痴漢のおじさん
道端に現れる痴漢のおじさん。
超能力を得たあとの小池によって、無残な姿で殺されてしまう。
【ネタバレあり】「カイケツ小池さん」のあらすじ
どこにでもいるサラリーマンの小池は、常日頃から世の中の不正や悪事に対して怒りを覚えていた。
汚職や殺人以外にも、道路でのキャッチボールや東京都のマークが卑猥に見えるなど、些細なことでも激怒する小池。東京都のマークに関しては、直接東京都知事に電話したり、わざわざ抗議の手紙を書くほどの入れ込み具合であった。
イライラしながら会社から帰っていると、道端で女性が痴漢に襲われている場面に遭遇する。近くを通りかかった警察官に報告したことで、小池は襲われていた女性「富士野雪子」に感謝される。
その日から富士野雪子は小池の中で、唯一不正に満ちた現実を忘れられる存在になっていった。
次の日、いつもと変わらない朝を迎えた小池は、普段と何かが違うことに気づく。
X線眼(壁の向こうを見る力)、怪力、空を飛ぶ能力…。突然、小池は漫画のスーパーマンの能力を身につけたのだった。それからというもの、小池はありとあらゆる悪事に対し、制裁を加える日々を過ごす。
シンナー、違法スピード、汚職の代議士…。
さらに富士野雪子を痴漢したおじさんを見つけると、怪力の力で無残にも殺害してしまう。
そこから自分の気に入らない上司や、からかってくるタバコ屋の老婆などを、次々と超能力で殺害していく小池。
世の中の不正に対し正義感に溢れていた小池は、いつしかただの殺人鬼に成り下がっていたのだった…。
そのような日常を送る小池は、唯一安らぎを与えてくれる富士野雪子に会いにいく。
しかし、X線眼で家の中をのぞいた小池は、雪子さんとその父親の破廉恥な関係を知ることになる。
激怒した小池は「その気になれば世界を破滅させることだってできるんだぞォ!」を叫んでいたが、後方から飛んでくる野球ボールに気づいていなかった…。
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「カイケツ小池さん」を実際に読んだ感想・考察
次に「カイケツ小池さん」を実際に読んで感じた感想や、考察をご紹介していきます。
あの超人気漫画「デスノート」との共通点や、誰もが気になるラストボールのオチについても解説していきます。
「カイケツ小池さん」と「デスノート」の3つの共通点
「カイケツ小池さん」は、あの超人気漫画「デスノート」と3つの共通点があります。
- 世の中の腐敗に絶望している
- ある日突然、人を簡単に殺すことができる能力を身に付ける
- 超能力を勘違いし、気づけばただの殺人鬼に成り下がっていた
「世の中に腐敗に対し、不満を持ち続けている小池。ある日突然、人を簡単に殺すことができる超能力を身に付ける。初めのうちはその超能力も正義のために使っていたが、いつしか自分のために利用するようになり、気づけばただの殺人鬼になってしまっていた…。」
お気づきだと思いますが、「デスノート」の主人公である夜神月は、小池とほぼ同じ運命を辿ることになります。
「カイケツ小池さん」と「デスノート」は描かれた年代こそ大きく異なりますが、このように非常によく似たストーリーとなっている点はとても興味深いですね。
ラストに野球ボールが飛んでくるオチの意味とは?
「カイケツ小池さん」を読んだ多くの方が疑問に思うのが、ラストの場面で野球ボールが飛んでくるオチではないでしょうか?
これが確実に正解ではないと思うのですが、私が考えるラストボールのオチとしては、以下の2つが考えられます。
- 野球ボールがぶつかり、さらに激怒した小池が世界を破滅させる
- 野球ボールがぶつかり、超能力を失う小池
野球ボールがぶつかり、さらに激怒した小池が世界を破滅させる
野球ボールが飛んでくる最後のオチの直前、小池は富士野雪子とその父親の関係を知り、激怒しています。
すでに爆発寸前の小池に野球ボールが当たることで、その低い沸点をさらに超え、本当に世界を破滅させてしまうというオチが考えられます。
野球ボールがぶつかり、超能力を失う小池
もう一つ考えられるオチとしては、野球ボールがぶつかり超能力を失ってしまうというオチです。
というのも「カイケツ小池さん」の物語の序盤、野球ボールが小池の頭に当たり激怒するという場面があります。そしてその翌日の朝、小池は怪力や空を飛ぶといった超能力を手に入れます。
直接的には、夜寝る前に小池が「ぼくに超人の力があれば…」と願ったことにより超能力を手に入れたかのような描き方がされていますが、私はこの「野球ボールが頭にぶつかる」ことが能力開眼のトリガーになったと感じています。
話のストーリー的にも野球となんら関係がない短編漫画なので、ラストのオチで再び野球ボールが登場するということは、藤子・F・不二雄先生のなんらかの意図があると感じてしまいます。
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「ウルトラスーパーデラックスマン」との関係は?
藤子・F・不二雄先生のSF短編集の中には、「カイケツ小池さん」と非常によく似た「ウルトラスーパーデラックスマン」という作品があります。
「ウルトラスーパーデラックスマン」は「カイケツ小池さん」が発表された6年後の1976年に公開された作品となっており、登場人物名などは異なるものの、かなり酷似したストーリーを展開する短編漫画です。
今回ご紹介している「カイケツ小池さん」は、「ウルトラスーパーデラックスマン」のパイロット作品(試験作品)と言えるでしょう。
「ウルトラスーパーデラックスマン」に関しては、藤子・F・不二雄の短編漫画「ウルトラスーパーデラックスマン」を考察にて詳しく解説しているので、気になる方はぜひ参考にしてみてください!
Twitterでの「カイケツ小池さん」の考察・感想
カイケツ小池さん、お気持ちをばら撒く一人の無能人間にスーパーパワーが急に芽生え、無限に自己肯定してどんどん邪悪に変貌していき、仕舞いには彼が人間性の破綻を無自覚に迎えた瞬間に「火種(彼に向かって飛ぶ野球ボール)」が飛び込んで作品が締められるという、藤子先生お得意のホラーなんだよな
— MS.BUSIDO (@MrsBUSIDO) February 15, 2020
自分も正直な気持ちで言えば悪人を倒すヒーローになりたいという「欲望」はあります。でもそれを制御しているのはカイケツ小池さんや仮面ライダーOOOやデスノートなどの様々なジャンルの作品が学ばせてくれたからだと感じています。
やはり難しいですね。正義の在り方は…— ガウルンさん (@i83472366) September 4, 2019
四国の田舎だったので既に無人化されてて駅前のタバコ屋が委託で切符売ってましたが横柄で藤子F先生のカイケツ小池さんのタバコ屋ババアレベルの憎悪でした。
十数年ぶりに行ったら店は閉店して切符は券売機になってました😅 https://t.co/fhcqSIPpGB pic.twitter.com/f93rnZQQqf— はしぞーさん (@atuage8420) November 30, 2019
藤子・F・不二雄SF短編集の
『カイケツ小池さん』と『ウルトラスーパーデラックスマン』の主人公がまさにこれ。
新聞の投書欄に好き放題書き散らしてただけの奴が、正義のヒーローみたいな力手に入れてからはテロリスト同然の行動に走ったように、
あれらが主人公の本性だったんだろうな。 https://t.co/yfUIdro49w— ネコザメ太郎 (@necozame_tarou) March 5, 2018
「カイケツ小池さん」を収録するSF短編集一覧
藤子・F・不二雄先生のSF短編作品は発表された年代がバラバラとなっていることから、合計22冊ものSF短編集が書籍化されています。
ここでは「カイケツ小池さん」を収録しているSF短編集を一覧でご紹介します。
- 藤子・F・不二雄SF短編集PERFECT版 1巻(小学館)
- 藤子・F・不二雄SF短編集 5巻(My First BIG/小学館)
- ビッグコミック×藤子・F・不二雄 SF短編集 上巻(ビッグコミックス/小学館)
- SF・異色短編 1巻(藤子・F・不二雄大全集/小学館)
上記のように「カイケツ小池さん」は複数のSF短編集に収録されているため、「カイケツ小池さん」を読みたくても、どの書籍がオススメなのか分からない方もいらっしゃると思います。
結論を言うと、「カイケツ小池さん」に限らず藤子先生のSF短編集を読むなら、すべてのSF短編112作品が収録された完全版書籍『藤子・F・不二雄SF短編集PERFECT版』の購入をオススメします。
藤子・F・不二雄SF短編集PERFECT版
- 巻数:全8冊
- 価格(電子書籍):1,320円
- 価格(紙の書籍):1,980円
『藤子・F・不二雄SF短編集PERFECT版』には、1冊に10作品以上の短編漫画が収録されており、かつ様々なサイトで販売されているので購入もしやすくオススメです。
「カイケツ小池さん」を収録する『SF短編集PERFECT版』をお得に読む方法
Amazonなどの電子書籍52サイトを徹底比較した結果、以下の3サイトにて『藤子・F・不二雄SF短編集PERFECT版』を数百円の格安価格で購入できることが分かりました。
- ebookjapan:たくさんのSF短編作品を読みたい方向け
- コミックシーモア:とりあえず1冊SF短編集を読んでみたい方向け
- U-NEXT:SF短編作品と一緒に、藤子先生の映像作品も見たい方向け
上記3サイトでは、初回購入時などに配布されるクーポン・ポイントを利用することで、「カイケツ小池さん」などのSF短編漫画を多数収録する『藤子・F・不二雄SF短編集PERFECT版(1)』を数百円の格安価格で購入することができます。
この中でも合計3,000円の割引でSF短編集を購入できるebookjapanが、個人的に最もおすすめする電子書籍サイトです。
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「でもSF短編集をお得に読める3サイトについて、もう少し詳しく知りたい」
このように感じた方は、【2022年最新版】藤子・F・不二雄SF短編集を超お得に読める電子書籍3サイトにて、それぞれ3サイトの特徴や、向いている方などを詳しく解説しています。
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